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キャッシュレス決済推進にスマホ決済が必須であるこれだけの理由

コラム

こんにちは、アレコレ発信局のぜんちゃんです。

日本では10月に入って消費税が10%に上がりましたね。

同時に、政府が力を注ぐキャッシュレス決済推進のための、ポイント還元施策も始まりました。

対象となるキャッシュレス決済手段は、主に

  • クレカ
  • 非接触型電子マネー
  • スマホ決済(QRコード/バーコード)

となっています。

様々な年代にキャッシュレス決済をしてもらうためには、全ての手段の併用が必須であることは、様々なデータを調べる前から容易に想像ができます。

しかし、その中でも、キャッシュレス決済の普及率を上げるためには、スマホ決済がカギを握っているはずです

逆に、クレカや非接触型電子マネーは普及のためには障壁が多いのです

その理由を消費者視点・供給者(商店)視点のそれぞれから一つひとつ解きほぐしていきたいと思います。

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消費者視点

まずは、消費者側の視点から見ていきます。

クレカ:クレカを持てない人が存在

未成年と信用スコアが足りない人はクレカを持つことができません。

キャッシュレス推進の一つのツールであるクレカですが、保有可能な人が限定されます。

日本における18歳以下の人口は、約2,000万人なので、人口の約15%がクレカを持つことができません

また、成人の中でもクレカ発行のための信用スコアを満たすことができず審査に通らない人も相当数存在しています。

(出典)http://www.theycnews.com/2018/11/01/be-astonished-by-japanese-population-pyramid/

非接触型電子マネー:チャージのために、クレカか現金が必要

クレカがダメならSuicaなどの非接触型電子マネーで良いじゃないか、という意見も聞こえてきそうです。

しかし、電子マネーのチャージのためにはクレカの登録、もしくは現金を使う必要があります。

クレカの保有は上述の通りですし、現金によるチャージは本末転倒です。

スマホ決済:2019年、スマホ保有率は85%に到達

一方、スマホ保有率は上昇を続けており、2019年2月時点で保有率は85.1%に達しています。

今後、スマホ本体や通信価格の更なる低廉化が見込まれるため、更に伸びていくと思われます。

スマホ決済を利用する場合、必ずしもクレカは必要ありません

アプリを落とし、銀行と連携させれば決済の都度銀行残高から支払われていくだけなのです。

つまり、審査不要でスマホと銀行さえあれば使えるので、消費者にとって利用までの障壁が最も低いキャッシュレス決済手段です。

(出典)https://marketing-rc.com/article/20160731.html

供給者(商店)視点

それでは続いて、供給者側の視点で見ていきましょう。

クレカ:加盟店手数料が高い(日本は特に)

以前の記事でも書きましたが、日本に置ける国際カードブランド(VISA、Master、JCBなど)の加盟店決済手数料は異常に高いです。

例えば、イギリスでは加盟店決済手数料が0.3%に対し、日本は3.5%~5%となっています。

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日本では、政府が大号令をかけ始めて話題になっている「キャッシュレス」。 そのキャッシュレスの一角を担うのがクレジットカードおよびデビットカード(チェックカード)です。 でも日本ではカード決済率が他国より低く、現金主義が圧倒的なの...

お店側としては、売り上げの3%が持っていかれてしまうのは相当な痛手なので、現在でもクレカ決済に対応しない店があるわけです。

非接触型電子マネー:クレカ同様、実は決済手数料が高い

非接触型の決済(Suica、iD、Edy、nanaco、waonなど)へ対応した場合に関しても、決済手数料が非常に高いです。

 

例えば、小売店で良く見かけるこういう端末。

 

以下のようなあらゆる電子マネーに一つの端末で対応しています。

お店側にとって、一見とても便利な端末に見えるのですが、決済手数料は3.8%です。

本来、端末導入のための初期費用がかかるはずなのですが、無料の場合が多くなってきています。

これは、商店側が、初期導入コストを嫌がり導入を避ける場合があるので、初期導入費用は無料にして決済手数料を高くすることで初期費用を回収しようとしているからです。

いずれにしても、決済手数料が高いので、クレカ同様、供給者側が積極的に導入して対応しようとはなりにくいでしょう。

スマホ決済:低い加盟店手数料と低い導入コスト

低い加盟店手数料

そんな中で、加盟店手数料の超低廉化が期待できるのがスマホ決済です。

実際paypayは、現在加盟店決済手数料を無料にしています(期間限定)。

利用拡大のためというのが一番の目的だと思いますが、利用者を上手く誘導できれば、カードブランド会社への手数料支払いを避けることができます

そう、スマホ決済は、カードブランド会社への手数料を排除できる可能性があるのです。

もちろん、スマホ決済の決済元をクレカに設定している場合、最終的にカードブランド会社への手数料支払いが発生するので、3%前後の手数料を支払わなければなりません。

一方で、スマホ決済の決済元をペイメント会社(paypayや楽天ペイなど)の銀行に設定した場合、カードブランド会社に対する手数料が不要になります。

自社銀行を使ってくれれば、手数料が無いに等しいからですね。

例えば、paypayへのチャージをジャパンネット銀行からしてもらう、楽天ペイへのチャージを楽天銀行からしてもらうなどが分かり易いかもしれません。

ちなみに、自社名を付けているYahooカード、楽天カードとかもスマホ決済の決済元への設定が強く押されています。

ペイメント会社としては、カードブランド会社への手数料はかかりますが、それよりも消費者の購買データを把握できる方が遥に有用なのでしょう。

また、クレカを作ってもらうことで、キャッシングなどの別の金融サービスを提供して、そちらで利益を生み出す機会にもなります。

低い導入コスト

また、スマホ決済への対応に費用はほぼ要りません。

お店専用のQRを印刷した紙を置けばいいだけだからです。

つまり、バーコード読み取り機器を用意しなくてもキャッシュレス対応が可能になるのがスマホ決済の最大の強みと言えます。

決済事業者の経済圏構築合戦

現在日本は、Yahoo・楽天を筆頭に、ペイメントを含む消費者の生活に紐づくサービスを1社で提供してしまう経済圏が構築されつつあります。

彼らは、仮にスマホ決済で手数料を取らなくても、他のサービスで利益を生み出せば良いという発想が可能になっています。

誰にでも日々発生する「支払い」に自社のスマホ決済を使ってもらう事で、銀行、証券、その他オンラインサービスに誘導して、利益を出せます

経済圏に染まれば染まるほど、消費者にとっては自分の行動が1社に完全に把握されてしまうことになるという恐ろしさもある反面、利便性と様々な経済的利益を享受することができます。

対処しなければならない課題

さて、これまでスマホ決済が如何に伸びしろを秘めているかをお話ししてきましたが、一方でスマホ決済には多くの課題が残っているのも事実です。

決済にかかる時間

ペイメント業者の乱立によるコード規格の不統一、トランザクションの増加による決済処理の遅延により、スマホ決済が現金決済よりも時間を要している事象が見受けられます。

実際に、混雑時には現金のみでの対応を消費者にお願いするお店も出ているようです。

この課題は、QRコードの企画統一の動きや、5Gの開始に伴い徐々に解消されると思われます。

https://www.fnn.jp/posts/00047535HDK/201908022030_livenewsalpha_HDK

楽天・三木谷氏「電話翻訳やQR決済高速化も」
楽天の三木谷浩史会長兼社長は世界最大の携帯関連見本市「MWC19バルセロナ」の会場で2019年2月27日、日本メディアと会見した。19年10月に開始予定の自社回線による携帯電話サービスの準備が順調に

スマホ非保有者への対応

本題は、ここからですね。

特に幼いお子さんや、高齢者の方などスマホ非保有者が存在しています。

彼らも同様にキャッシュレス社会に適用してもらうためには、どうしても手数料が高い非接触型の決済の併存が必要です。

キャッシュレス推進のためのポイント還元施策も、元々スマホを持っていない方々にとっては内容が複雑な話そのものですからね。

解決の糸口になりそうなのは、高齢者や小さい子供でもおそらく作っているであろう銀行口座です。

キャッシュカードの非接触決済化ができれば、かざすだけで複雑ではないので、一定の利用者が存在している気がします。

外国人観光客への対応

次いで、外国人への対応も課題の一つです。

現在、日本に来る外国人観光客は年間3000万人を超えています。

しかし、中国人を除いて、バーコード決済が普及している国を聞いたことがなく、私が住んでいる国ニュージーランドでも基本はカード決済です。

海外では、国際カードブランドへの加盟店手数料が安いので、多くの商店がカード決済に対応しています。

また、銀行のキャッシュカードがデビットカードとしての決済機能を有しているので、誰もが使用できる状態にあり、広く定着しているんですね。

そんな彼らは自国でpaypayや楽天ペイを使っているはずもなく、日本に行ってもカードだけで全てを決済したいと思っているはずです。

つまり、現在におけるスマホ決済は、日本の中での生活を基本とする人にとって最適なドメスティック手段なのですが、外国人にとっては「何それ?美味しいの?」状態ということです。

解決の糸口になりそうなのは、スマホ決済の普及につきます。

とにかく国内のどこでもスマホ決済が可能になれば、消費者にとっての利便性がスマホ決済>カード決済になるからです。

そうすれば、外国人も日本に到着すると同時にスマホ決済アプリを積極的にダウンロードしてくれるでしょう。

日本人が中国に行ったときに、便利すぎてAlipayやwechat payを使おうと思うのと同じ理論です。

最後に

ペイメント業者の乱立はキャッシュレス推進を妨げているという論調がありますが、実はスマホ決済普及のためには必要なことだと思っています。

各社が国内の隅々まで営業を掛けて、スマホ決済の決済圏に入ってもらうことが大切ですからね。

最大の問題は、国内におけるコード規格の不統一です。

規格の統一ができていれば、どのアプリを使っても同じコードだから使えるよ!という状態になり、消費者にとって利便性は非常に高いものになります。

各事業者はコードを統一しないことで、顧客を囲い込もうとするのではなく、その他のサービスで顧客を囲い込むことが先決事項ではないでしょうか。

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