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5G×IoTの進展で、需給の平準化が進む

コラム
High Demand and Low Supply analysis concept on a graph with a red push pin
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はじめに

「2019年は、5G元年」と言われています。大容量で高速な通信が可能になると、4G時代からささやかれていたIoTという言葉がいよいよ本格化すると目されています。

これまで、把握されていなかった様々なモノの情報がデータ化されて、リアルタイムに管理可能となるため、多くの企業がデータの重要性に気づき始めています。

その中でも、リアルタイムで需給を管理することでどのような変化が起こるのか考えてみました。

リアルタイムの需給が把握できると、モノの価格は大きく変わる。

現在の価格設定

現在、モノの価格の多くは固定されています。

もちろん一時的な販売促進によって安くなったりしますが、それらの多くは一時的なものですし、基本的に固定された価格から価格を下げるのが一般的です。

価格が統一されていることで、顧客は多くのメリットを享受しています。

例えば、僕はチョコモナカジャンボが大好きなんですが、あれには150円は払ってもいいと思っています。でも、実際には120円とか100円位の価格で統一されています。

僕と同じように、チョコモナカジャンボに150円出してもいい!と思っている人が大半だと仮定すると、払ってもいい価格は150円なのに、実際の支払いは120円で消費者は買えば買うほど得をしていることになります。

でも、そうした消費者の需要が、消費者データやIoTで把握されるようになると、企業はできる限り自社の利益を最大化しようとするため価格を変動させて、一時点における需給の均衡を満たす価格に変動させるようにするかもしれません。(一物一価の法則)

それがダイナミックプライシングです。

ダイナミックプライシングとは

ダイナミックプライシングは、需給状況によって価格に変動性をもたせる値付けのことです。

一番わかりやすい例は、航空券の価格。

出発が近づくにつれて需要は高くなるのに対し、座席在庫は少なくなるため、価格は高くなる。座席在庫が把握されていて、需要も例年のデータが蓄積されているため、実現可能となっています。

また、最近では、需給情報に加えて、市況、天候、個人の嗜好などに関するいわゆるビッグデータを活用する動きが活発化しています。

サッカーの横浜・Fマリノスが観戦チケットの価格に、ビッグデータを活用したダイナミックプライシングを導入したこともニュースになっていました。

価格変動制「ダイナミックプライシング」によるチケット販売開始のお知らせ | ニュース一覧 | 横浜F・マリノス 公式サイト
サッカー Jリーグ 「横浜F・マリノス」公式サイトです。 最新のニュース、試合情報、所属選手・スタッフ紹介やチケット/グッズ購入、スタジアムへのアクセス、ホームタウン活動など役立つ情報を日々お届けしています。

どのように実現するの?

5Gを通じたリアルタイムのビッグデータを活用します。

ビッグデータ自体は、現在でもありますが、「リアルタイム」の大量のデータを即座に手に入れるのは4Gでは難しい。

5Gは、大容量・高速という特性があり、「リアルタイム」の大量のデータの送受信と非常に相性が良く、日常の生活で発生するあらゆるできごとをデータ化し、転送します。

これをクラウドで瞬時に処理し、ある瞬間において、需給の均衡を満たす価格に反映します。

(ちなみに、自動運転も、車両周辺情報をカメラで撮影し、瞬時にデータを送り合うことで実現可能となる技術といわれている。)

どのような変化がもたらされそうか

僕は、結果的に今よりも需給の平準化が進むと思っています。

価格が変動制になると、需要が供給よりも多い時には価格が高くなり、需要が供給よりも少ない時には価格が安くなります。

例えば、正月に田舎に帰省しよう!という人は多いですが、毎年高速道路は渋滞で、せっかくの休みなのに、運転でヘトヘトになってしまう。

でも、ダイナミックプライシングが実現すると、正月の高速料金は高額になり、高いお金を払いたくない人は高速に乗らなくなります。場合によっては帰省時期をずらそうと回避行動に出る。

すると、一極集中の需要が分散されていき、混雑が緩和されていく。ということです。

必ずしも正月という季節性のものだけでなく、帰宅ラッシュになる夕方などの時間による混雑なども、ダイナミックプライシングによって、意図的に混雑緩和に誘導することができます。

これまでと異なってくる重要なことは、ダイナミックプライシングの前は、企業側が予測していた需給を、消費者側が気にしはじめるということ。

例えば、美容院や映画館で、平日割引がされているのは、企業側が予測した需給によって、「火曜日は客の入りが少ないから価格を安くして呼び込もう。」と価格が下げられています

これが、ダイナミックプライシングになると、客が集中する土日の価格は高くなります。価格は上がることになります。

これまでなかった値上げが起こるとなると、土日の価格に満足できない消費者は、需給を予測して回避行動に出る。これが、新しい顧客の行動として生まれることになる。

今でも航空券価格の安い時期に旅行に行く消費者がいますが、それが日常の生活でも見受けられるようになる。

まとめ

例としてチョコモナカジャンボを挙げましたが、実際にスーパーやコンビニなどの商品の価格が「リアルタイム」に変動することは考えにくいと思っています。

理由は、企業が予算管理をする場合に、固定価格であることは非常に重要だからです。

価格が変動制になると、理論上企業にとっての最大の利益追求が可能になりますが、業績の予想や現場レベルでの管理が複雑化し、シンプルなオペレーションからは遠ざかってしまうからです。

それでも、月単位などの需給予測制度は高まるので、少なからずの変化は始まると思っています。

始まるとすれば、現在でも偏った需給が発生しているのに、ダイナミックプライシングになっていない乗り物系(新幹線、電車、地下鉄)、遊園地系などが導入可能性が高そうです。

 

 

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